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井岡一翔の“タトゥー論争” 入れ墨を入れた元世界王者・佐藤洋太は「ルールよりも気遣いだと思います」
2021/01/10 11:03

圧倒的な強さで大晦日の田中恒成戦を制した井岡一翔はその後大きな論争を巻き起こした
photograph by
Hiroaki Yamaguchi
大みそかにWBO世界スーパー・フライ級王座の2度目の防衛を成功させた井岡一翔(Ambition)。若くして3階級制覇を成し遂げた挑戦者、田中恒成(畑中)を完全に封じて8回TKO勝ちした試合は見事の一言に尽きたが、試合が終わって意外な形で脚光を浴びることになった。井岡が左腕に大きく入れたタトゥーがはっきり見えていたことが議論を巻き起こしているのだ。
国内のプロボクシングを統括する日本ボクシングコミッション(JBC)は「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者」は「試合に出場することができない」というルール(第86条)を定めている。これは入れ墨をしている人間が試合をできないという意味ではなく、入れ墨をしている選手はファンデーションなどを使って入れ墨を“消して”リングに上がるべし―─という意味である。