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巨人ビエイラ、漫画みたいなブラジル時代秘話 “貧困”も片道6時間かけて練習参加、5カ月で球速17kmアップ
2021/01/17 06:02

粗削りながら巨人での今後が期待される剛腕ビエイラ。ブラジル時代から想像以上の努力家だった
photograph by
Nanae Suzuki
2020年、巨人でビエイラ投手が活躍するなど、フットボール王国とされるブラジルで野球に魅了される人々がいる。ブラジル野球普及にあった日本人の存在、そして張本勲が半世紀以上前に残した伝説などを紹介する(全3回の第3回、#1、#2はこちら)
2020年11月25日、日本シリーズ第4戦の6回裏に登板した身長193cm、体重113kgの巨漢右腕は、栗原陵矢(試合後、シリーズMVPに選ばれた)に5球すべて直球勝負を挑み、159kmで空振りの三振を奪った。
続くデスパイネには3-1とカウントを悪くしたが、直球を続け、最後は158kmで詰まらせてサードゴロ。さらに、牧原大成を直球で追い込むと、3球目は内角高めに浮いたが164km。日本シリーズにおける最速記録で、敵地のスタンドをどよめかせた。