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産後の健康管理(1)妊娠糖尿病 定期的に検査
「今回は血糖値がやや高めでした。やせ形なので食事で体重を減らすより、運動で基礎代謝を高めていきましょう」
今年10月中旬、大阪母子医療センター(大阪府和泉市)の診察室。パソコン画面に表示された検査結果を基に、母性内科主任部長の和栗雅子さんから、同府堺市のパティシエ中村 充保 さん(38)は指導を受けた。
中村さんは2011年、妊娠糖尿病と診断された。妊娠により一時的に血糖値が高くなる状態だ。
妊娠が進むと、胎盤が分泌するホルモンの影響で血糖値を下げるホルモン、インスリンの効きが悪くなる。インスリンの分泌が元々少なかったり、効きづらかったりする体質の人は血糖値が高くなってしまう。妊娠初期と中期の検査で、10人に1人が妊娠糖尿病と診断される。放置すると胎児が大きくなりすぎるなどの合併症につながる。
中村さんは、食事の回数や食べ方を見直して血糖値を抑え、同年11月、無事に長女(6)を出産した。
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