注目:『世界には完勝が絶対条件!』"みちのく魂"佐藤、5度目の防衛戦。王者・佐藤が日本同級3位・大庭の挑戦状を受け、実現した一戦。しかし佐藤は「挑戦状ではなく、最強後楽園があるんだから出場しろよ!」と大庭の行動に不快感を表す。ここまで佐藤はベテラン・新鋭を挑戦者に迎え、安定した試合運びでタイトル防衛を重ね、着実に"世界"へ前進している。V5戦、日本王者が的確なジャブで距離を支配し、強烈な右ストレートで大庭を打ち砕き、格の差を見せつけるのか…。タイトル初挑戦の大庭は23戦21勝(16KO)2分と無敗を誇り、デビュー9戦目に06年全日本新人王を獲得しているが、その後は戦績の全てがタイ国のボクサーを相手にしての白星だけに、その実力にはいささか疑問が残る。日本王者・佐藤としては、WBA世界同級王座を清水智信が奪取、日本に世界のベルトが存在する今、観る者に"次は世界だ!"といわせる戦いができるのか注目したい。

注目:『J-WARS期待の両雄が激突!』 "倒し屋"渡部の2冠防衛戦。今年4月、日本&東洋ウェルター2冠王となった渡部だが、両タイトルを懸けては初の防衛戦となる。2冠王者は一撃必倒の破壊力を拳に宿すが、ディフェンス面に課題が残り、打たれ脆さを併せ持つ。序盤から強気の攻めを展開し、右フック・左ストレートで主導権を握り、ディフェンスにも注意を払うことができれば、渡部の早期ラウンド防衛も。対する挑戦者・庄司は今年3月、東洋同級1位パドゥアを判定で破り、日本・東洋ランクを獲得、ランカー2戦目でつかんだ大一番。これまで頭が当たる場面が多々見られたが、パドゥア戦ではコンパクトなジャブ・ワンツーで攻め、終始距離を保ち戦っていた。タイトル初挑戦となる渡部戦、庄司は冷静な試合運びでポイントを奪いに出るのか。それとも"突貫小僧"の持ち味となる、気持ちを前面に出した打撃戦を仕掛け、2冠王者に一泡吹かせるのか。気迫をぶつけ合う両者だけに、判定決着は考えられない!