注目:真正ジム期待の若きテクニシャン久保が2度目の防衛戦を迎える。前回は思わぬ苦戦を強い入られ2～4ポイント差で辛勝、試合後には練習してきたことがまったく出せなく情けない試合をしてしまったと悔やんだ。防衛しながら成長の過程を見せたい久保は王座獲得時のような積極的な攻撃で勝ちを目指して欲しい。挑戦者のイムはこれが初来日の14戦8勝(2KO)4敗5分。3月にホームである韓国ソウルで久保の同門の川島翔平に判定負け。6月に再起をはたし、王座獲得のチャンスを得た。久保にとっては負けられないだけでなく内容も求められる一戦となる。

注目:デビュー以来無敗を誇る中谷のV6戦。長身から繰り出される打ち下ろしの右ストレートと角度のあるアッパーで圧倒的な強さでタイトルを守ってきた中谷。挑戦者の同級13位アラン・タナダ(フィリピン)は22戦14勝(6KO)5敗3分。これまで3度来日し、福原力也(ワタナベ)にKO勝ち、仲村正男(渥美)にTKO負け、そして6月に日本ライト級5位アクセル住吉(関門JAPAN)に判定負けした。3選手と比べられる形となる中谷は今回も付け入る隙を与えず序盤から自慢の攻撃力で襲い掛かるのではないだろうか。

注目:昨年8月にベルトを巻いて以来、2試合連続KO防衛を果たしている山本が難敵ヤップを迎え撃つV3戦。多彩な左を軸にKOを量産する山本。IBF世界バンタム級4位に位置し、来年にも世界挑戦者決定戦のチャンスが回ってくる可能性がある。世界戦線に絡むためにも明確な勝利が必須となる。一方、これがタイトル初挑戦となるヤップは2013年3月に来日し、現IBF世界スーパーバンタム級3位の岩佐亮佑(セレス)と対戦。判定で敗れたもの、ダウン寸前まで追い込む健闘を見せたその後、2014年11月から六島ジム所属となり、以降は5勝1敗と結果を残している。以前は力強い左右フックを振り回すスタイルだったが、ジャブ・ワンツーの基本に忠実なスタイルを身に付け、世界挑戦のある久高寛之(仲里)との2度の対戦でもダウンを奪い快勝した。試合を握るのは"ジャブ"。中盤以降に打撃戦が観られるのではないだろうか?実力伯仲の好カード。

注目:現在5連勝中で世界ランクも上位に進出してきた山中が初のタイトルマッチを迎える。KO率は低いものの、鋭いジャブをベースに堅実なボクシングを展開する山中。強豪との対戦経験に乏しく今回が試金石となるが、大きなチャンスに闘志を燃やしている。相手のサビーリョ(フィリピン)は元WBO世界ミニマム級1位、前回は5月に加納陸(大成)とOPBF同級暫定王座を争い2-1の判定で敗れた。29戦25勝(12KO)3敗1分の戦績を持つサウスポー。山中はここまで14戦してサウスポーとの対戦は2度しかなく左対策にも注目したい。これに勝てば世界も見えてくるだけに山中にとって簡単な試合ではないが、存在感を示す戦いを見せてほしい。