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【ビブリオエッセー】「哲学する心」を取り戻そう 「ソクラテスの弁明」プラトン

 「アテナイ人諸君」。40年ぶりに読み返した『ソクラテスの弁明』は冒頭の1行から懐かしさがこみあげてきた。大学で哲学を専攻した私にとって特別な本だ。同時に苦い思い出も去来する。社会人になり、父から「哲学では食っていけん」と言われ、こちらは弁明の余地なく、集めた哲学書のすべてを古書店で売った。今は改め…

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