若月佑美、女優役で“謝罪会見シーン”に苦悩「突き刺さるような作品になったら」<「共演NG」インタビュー>


【モデルプレス=2020/10/25】中井貴一が主演、鈴木京香がヒロインを務めるテレビ東京系ドラマ「共演NG」(26日スタート/毎週月曜よる10時~)に出演する女優・若月佑美(わかつき・ゆみ)。“芸能人たちの裏事情”というまさかのテーマを一大エンターテインメントとして描く本作に、体当たりで挑んだ。元アイドルの女優…自身と重なる役柄を演じたが、役者として経験を積んだ彼女にはある思いがあった。

インタビューに応じた若月佑美(C)モデルプレス
インタビューに応じた若月佑美(C)モデルプレス
◆一触即発の危険な“大人のラブコメ”「共演NG」

かつては恋人同士だったものの、破局後長らく“共演NG”だった大物俳優・遠山英二(中井)と大園瞳(鈴木)が25年ぶりにドラマ「殺したいほど愛してる」でなぜか共演することになり、集められたほかのキャストたちも“共演NG”だらけだった…というスリリングな設定から始まる同作。企画・原作を秋元康、脚本・監督を大根仁が担い、ドラマの制作現場で繰り広げられるドタバタ劇とラブストーリーを、テレビ東京史上最高スケールで届ける。

鈴木京香・中井貴一「共演NG」ポスタービジュアル(C)「共演NG」製作委員会 
鈴木京香・中井貴一「共演NG」ポスタービジュアル(C)「共演NG」製作委員会 
若月が演じるのは、元アイドルの女優・篠塚美里。小野花梨演じる現役売れっ子アイドル・内田梢と「殺したいほど愛してる」で共演することとなるが、2人は元々同じ人気アイドルグループに所属していた先輩後輩の間柄。ある時、先輩である篠塚が、プロ意識の低い内田を叱責したことがきっかけで犬猿の仲に…。そんな2人に、とんでもない災難が降りかかる。

◆若月佑美、“元アイドルの女優”演じる心境は?

― オファーがきたときの感想はいかがでしたか?

若月:タイトルだけを聞いたときは内容が全く想像できなくて、「これはどんなドラマになるんだろう?」とウキウキもしましたし、「もしかしてドロドロしている内容なのかな?」とハラハラもしました。色々と想像を膨らませていたのですが、脚本を読んだら全体的にコメディ要素が強くて、クスっと笑ってしまう場面が多かったので、これは面白いドラマになるなと楽しみになりました。 

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
― 演じる役は“元アイドルで女優”ということで、ご自身と重なる部分がありますよね。

若月:リアルではあるのですが、美里は私とは違う人生を歩んできたという印象を受けました。私はあまり後輩に指導するタイプではなかったし、何でも「いいよいいよ」とお母さんみたいになってしまうタイプだったので(笑)。でも、後輩を思って言ってしまった言い方がよくなくて、後輩とすれ違ってしまうとか、そういうところは「気持ちは分かるな」と思いました。実際に元アイドルで女優という経歴があるからこそ、説得力は随所に出せるかなと思います。私に与えられた、私にしかできない役なのではないかと、頑張ろうと思いました。

― 自分と重なるという点で、プレッシャーはありませんでしたか?

若月:あまりなかったですね。もう自分の中で気持ちが変わっているというか、単純に“元アイドルで女優の役”が来たという感覚でした。

― ファンの方にはどんな風に見てほしいですか?

若月:情報解禁されたときに、「そのまんま若月じゃん!」という声をたくさんいただいたんです(笑)。けど、そもそもの性格の設定も違いますし、雰囲気も全く違うと思います。美里ははバチバチしていて気が強くて、口も悪いような役なので、そこは見てビックリしていただけるんじゃないかなと思います。

― 自分と重なる設定に注目するよりも、女優・若月佑美として女優魂を見てほしい?

若月:アイドル役のときは「元に戻ればいいんじゃない」というイメージを持たれがちなのですが、自分としては切り替えて、“女優として”アイドルという役をいただいていて、それを演じようと決めているんです。なので、女優をやっている私がアイドルの役を演じているという見え方が一番いいんじゃないかと思いながら取り組んでいます。

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
― 役者仲間やご友人たちは、この役柄についてどんな反応を?

若月:実はまだ誰にも「こういう役でこういう作品をやります」と言っていないので、むしろどういう反応をするのか楽しみです。

― あえて言わないのですか?

若月:というより、普段からあまりお仕事の共有することはなくて。プライベートで「最近何してるの?」「ゲームやってるよ~」とかは話すのですが。

― じゃあ、これからどういう反応があるか楽しみですね。

若月:なかなかビビってますね(笑)。

― どうしてですか?

若月:「どう見えるんだろう」と。芸能界を描いている作品なので、同業者にはどう見えるんだろう、視聴者の方は、今まで見えなかった業界の裏の部分が見えたときにどう思うんだろう、今後どんな目線でドラマや役者を見るようになるんだろう…と、どちら側からの見え方もわからない部分があるので。

◆若月佑美、気持ちが少し落ち込んだシーンとは

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
― ご自身がいる芸能界のネガティブな部分がさらけ出されるような内容ですが、それでも作品に参加したいと思いましたか?

若月:私たちが発信するからこそ、とてもセリフに重みが感じられるというか、刺さるものがあるのではないかと思います。全体的に笑えますし、テレ東さんならではの“ギリギリ”の感じで、リアルとフィクションが混在していてすごく面白いんです。でもその面白さに乗って見てくださった方に、シリアスな場面や、心を打つ場面ではグッと突き刺さるような作品になったらいいなと思いました。今の世の中で起きていることを詰め込んだような作品なので。

― 具体的に思い入れのあるシーンはありますか?

若月:ストレートに言うと、私がある事で謝罪会見をするシーンがあるんです。その会見のシーンで中井さん演じる遠山英二が言うことは、業界側の人間として「この件についてこう思っています」という、セリフがあるのですが…。

― 世間一般の意見ではなく、当事者の側からの意見?

若月:そうですね。当事者たちの心境や、実際に現場でどうなってしまうのか、フィクションですけどそういうものまで描いているので、そこが視聴者の方にどう見えるのかなと思っています。

― そのシーンはかなり心に響きそうですね。

若月:特に私はその当事者を演じていたので、プレッシャーに押しつぶされて倒れてしまうところとかも、「どう見えるんだろう」という気持ちが強くて。重いシーンを撮っている期間は、気持ちも少し落ち込んだりもしましたね。

― 同じ業界にいるからこそ、しんどい部分もあったのでしょうか。

若月:そうですね。その人の立場になったら、「すごく苦しいだろうな、しんどいだろうな」と思いつつ、半分は客観的に見ている自分もいるので、「そう言われても仕方ないよ」という気持ちもあって、難しかったです。

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
◆企画・原案の秋元康氏は「さすがだな」

― 秋元康さんが企画・原作ということで、秋元さんが芸能界の裏側を描いた作品に触れた感想は?

若月:あえて裏側にフォーカスをあてるところが「さすがだな」と思いました。もちろん役者がメインになっているのですが、ドラマを作るにあたって動いているスタッフさんにもドラマがあるということも描かれているので。視聴者の方も驚くと思いますが、私たちも「これだけ動いてくれているんだ」とか、隣でお仕事をしているにも関わらず、知らなかったことが沢山ありました。秋元先生も作る側でもあり、表の方とも接していて、そういう部分でこの作品を作られたのがさすがだと思いました。

◆若月佑美、鈴木京香にダンスをアドバイス?

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
― 撮影現場の様子はいかがですか?

若月:現場はタイトルに反してすごく仲良しで、合間にもプライベートの話をたくさんしました。共演NGのペア同士で話し合いをして、どうしたらもっとバチバチに見えるか打ち合わせをしていて、むしろ共演NG同士が一番仲良くなる現場です(笑)。

― 豪華な出演者たちと共演した感想は?

若月:本当に錚々たるキャストの皆さんの中に入れたことに嬉しく思いますし、ありがたいことだと思います。里見浩太朗さんは私のおじいちゃん役なのですが、「昔はこうだったんだよ」という話をしてくださって、本当のおじいちゃんのようでした。しかも、地元がとても近かったんです。そんなお話もできて、とても貴重な時間をいただいたなと思います。

― 主演の中井さんや鈴木さんとはいかがでしたか?

若月:私が人見知りというか、先輩方に自分から話かけられるタイプではないので、静かにしていたら、声をかけてくださいました。中井さんは「テレビで見たよ、ドラマ出てたね」と、前に出ていたドラマのことを言ってくださって。鈴木さんはタイトルバックの時にダンスを踊られるので「私ダンスあんまりやったことないんだけど、どうやって覚えてたの?」と聞いてくださり「こうやって私は覚えてました」という話をしたりしました。お2人とも本当に優しかったです。 

◆若月佑美、女優としての今後は…

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
― 話題作の出演が続いてますが、女優業についてはどんな印象ですか?

若月:楽しさとやりがいはあるのですが、やっぱり自分の中で、まだまだだなという感覚です。今回の「共演NG」でも、新しく自分の中で課題が出てきて、感情の引き出しがまだまだ足りないということに気づかされました。プライベートでももっともっといろんな作品を見ていかなければいけないと思いましたし、「今日から俺は!!」も「私の家政夫ナギサさん」も「共演NG」も、たくさん経験を積まれている方とご一緒させていただいて、そこで吸収できることが一番の糧だなと思いました。まだまだ未熟ですが、これからも色々な現場で学べたらと思っています。

― 今後、どんな女優さんになっていきたいですか?

若月:やりたい役などはなんとなくあるのですが、具体的に「こういう女優さんになりたい」というのは決まっていなくて、あえて決めないのもいいかなと思っています。里見さんとご一緒させてもらったときに「役者が役を選ぶんじゃなくて、与えられた役をどうやるのかが勝負だ」とおっしゃっていて、それが全てなのかなと思いました。私も求めていただいてることにしっかり応えられるように、必死で頑張っていく女優さんになりたいです。

― ちなみに、若月さんはどんな人がいたら“共演NG”になりますか?

若月:え~(笑)!常識があれば基本的に大丈夫です(笑)。

― じゃあ今は“共演NG”なしで大丈夫ですか(笑)?

若月:はい、大丈夫です(笑)!

― 最後に、作品を待っている皆さんにメッセージをお願い致します。

若月:この作品を一言で表すのは難しくて、面白さもあり、胸を打つシーンもあり、「そういう展開!?」という驚きもあり、とにかく一度見てほしいです!重い話もしてしまいましたが、一番は笑えるのでご心配なく!ぜひ見ていただきたいです。

― ありがとうございました。

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
ドラマ、映画、舞台と話題作への出演が絶えず、ビューティーやカルチャーへの探究心も持ち合わせ、常に成長を続ける若月。モデルプレスでは節目ごとに取材をさせてもらってきたが、取材陣が口を揃えて言うようにその素顔は誠実で真面目で、謙虚さを失わない。しかし、彼女の眼差しに宿る力強さは、会うたびに増している。本作でさらなる進化をとげる彼女に目が離せない。(modelpress編集部)

◆若月佑美(わかつき・ゆみ)プロフィール

若月佑美(C)モデルプレス
若月佑美(C)モデルプレス
1994年6月27日生まれ。静岡県出身。

2018年にグループを卒業後、女優として活躍。ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ)、「頭に来てもアホとは戦うな!」(日本テレビ)、「父と息子の地下アイドル」(WOWOW)、「私の家政夫ナギサさん」(TBS)、舞台「鉄コン筋クリート」、「恋のヴェネチア狂騒曲」、「GOZEN-狂乱の剣-」、映画「シグナル100」、「ヲタクに恋は難しい」、「今日から俺は!!劇場版」など出演作多数。現在は「共演NG」に出演のほか、Interactiveドラマ動画「妄想switch」で主演。「Oggi」6月号からは同誌美容専属モデルを務め、オンラインサロン「未開発区域」(https://lounge.dmm.com/detail/2711/)も開設した。今後は舞台「おっかちゃん劇場」(12月23日~30日開催)が控える。

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