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秋元康氏とのコラボ白紙で露呈…“日韓音楽コラボ”に潜むリスクとは

2018/10/08
秋元康氏とのコラボ白紙で露呈…“日韓音楽コラボ”に潜むリスクとは

韓国人気ボーイズグループの防弾少年団が、11月に発表を予定していた楽曲において、秋元康氏に作詞を依頼したとのニュースは、“初コラボ”として韓国内でも大きな話題となった。だがこれが先月突然、撤回されることに。その理由とは…



ボーイズグループ防弾少年団が11月7日に発売を予定していた、日本シングル曲「Bird」。この曲は、AKB48グループのプロデューサー秋元康氏が作詞を担当すると発表され、韓国内でも大きな話題となった。

秋元康氏とのコラボ白紙で露呈…“日韓音楽コラボ”に潜むリスクとは

だがこれは、初のコラボレーションを喜ぶ声だけではなかった。秋元康氏は、「AKB48の公演を靖国神社で行ったり、“軍国主義を美化”し、旭日旗を登場させるなどした」として、韓国内では批判されてきたからだ。

実際、AKB48とのコラボを行った韓国の公開オーディション番組『PRODUCE48』制作の知らせが広まった当時も同様だった。秋元康氏が森友学園の幼稚園に校歌を制作するなどしたこれまでのスタンスを「右翼的だ」として、韓国国内のファンから憂慮の声があがったのだ。

ビルボード200チャート上位を2度も飾った防弾少年団は、まさにK-POPを代表するグループであるだけに、今回のコラボは大きな反発を呼んだというわけだ。

コラボの告知が出された9月13日以後、防弾少年団のファンクラブ、通称「アーミー」は、ボイコットを予告。「防弾少年団の精神と価値を毀損する。所属事務所が今回の協業を白紙化することを望む」と主張したが、事務所は当初、この声明に動じなかった。

だが、これを知った韓国最大のファンカフェ(色々なテーマにまつわる情報交換・交流を目的としたコミュニティページのこと)「韓流熱風愛(ハルリュヨルプンサラン)」が、次のような声明を発表したことで、事態は動いた。

「秋元康氏がこれまで見せた歩みは、右翼主義者の哲学と違いありません。ナチスを連想させる衣装を使用し、ユダヤ人被害者の公式声明と批判も受けていましたし、第2次世界大戦加害国家としての責任から抜け出し戦争可能な国家に変貌しようとする日本の政治的変化に、自身が企画したアイドルたちを参加させ、日本人たちの歴史意識を歪曲しています」

これを受けた事務所は9月15日、公式ファンカフェを通じて「11月発売予定だったシングルアルバムについて、ファンの皆さんの憂慮を十分認識しています。これを元に、関連論議を進行中のため、お待ちいただきたい」と発表。

そして16日、ついに「日本シングルアルバム収録曲変更案内」と題し「制作上の都合」として、秋元康氏とのコラボを中止したことを告知したのだった。

楽曲変更は次のとおり。

(変更前)
1. Bird 2.
2. FAKE LOVE - Japanese ver.
3. Airplane pt. 2 - Japanese ver.

(変更後)
1. FAKE LOVE - Japanese ver.
2. Airplane pt. 2 - Japanese ver.
3. IDOL (Remix)
4. FAKE LOVE - Japanese ver. (Remix)

『PRODUCE48』が成功し、日韓の架け橋となろう時であっただけに、秋元康氏をめぐる今回の事態は非常に残念だ。韓国音楽界における日韓コラボには、つねに政治的リスクがつきもののようだ…。


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