斎藤：この間、六本木ヒルズに奥さんと行ってたんですけど、施設内で子供が鬼ごっこをして遊んでたんですよ。それが、小学生くらいの女の子1人と男の子２人だったんですけど。それで、鬼ごっこが終わって、女の子が「じゃあ、こおり鬼やろう！」って言い出したんですよ。
でも男の子たちがそれを聞かずにそこら辺を走り回ってるわけですよ。
そしたら女の子がデッカい声で「こおり鬼する人、この指とまれ」みたいな、昔よくやってたやつを言ってたんですけど、
「はーやくしないと、キレちゃうぞ！…１、２、３…」ってカウントアップ方式だったんですよ。
「うわ、カウント上がっていくんだと僕思っちゃって（笑）」
それでその後も、「４、５、６、７、８…」って続いてて、相場は５秒くらいかなと思ってたんですけど。どうやら男の子たちは他のことに興味がいって遠くに走って行っちゃったんですよ。
そしたら、「９、１０、１１、１２…ねえ！待ってよー！」って男の子たち追っかけて遠くに行っちゃって。それ見てて僕すごく切なくなっちゃって。
俺たちはあの頃、友達の指を掴みに行っていたけど、スカしちゃうと切ないシーンになるんだなと。カウントが上がっていくあの女の子が切なかったなというお話です。