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Graduation Project ~第0章~(1/5)
「てぇへんだ、てぇへんだ! てぇへんだったら、てぇへんでぃっ!」
天十郎が大声をあげながら勢いよくアホサイユの扉を開き、中にいた千聖、八雲、アラタの三人は、ビクッと身をすくませた。
「……騒々しいな。おい天。どうしたんだ?」
「てんてん、うるさいナリ~。お耳がキーンとなったですぞ」
「天ちゃん、いきなりどーしたのさ? 知りたいな、何がそんなに、てぇへんか」
「おう! 耳の穴かっぽじって、よ~くききやがれっ!」
ずかずかと部屋の中央まで進むと、天十郎は三人に向かい、ビシッと指を突きつけた。
「クラス用の卒業制作が、てぇへんなんでぃっ!」
「……は?」
まるで想定外の言葉に、三人はぽかんと天十郎を見つめた。
「クラス用の卒業制作? 何だそれは」
「初耳ナリね~。ピーちゃん知ってる?」
「いーや。でも最近、他のクラスがなんだか騒がしいなーとは思ってたけど」
「その通りっ! 俺様も、他のクラスがトンテンカンテンしてやがるから、気になって聞いてみたんでぃ。したら、クラス用の卒業制作を作ってるって言うじゃねぇか」
「へー、そうだったんだ。でも、センセーは何も言ってなかったナリよ?」
「そうだな。そんな物を作らねばならぬなら、先生から指示があるはずだ」
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