コラム
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日本の車はなぜ左側通行?


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左側通行はサムライの名残?

日本では、車が走るのは左側。 この交通ルール、普段当たり前と思って生活していますが 世界に目を向けると左側通行を採用している国は3割程度しかありません。 欧米ではイギリス以外ほとんどが右側通行。 信号機の色は各国共通なのに、なぜ車線は国によって違うのでしょうか。


いろいろと諸説あるので有力なものを紹介しましょう。 まず最初は、サムライの存在が理由という説。


武士が刀を差すのは左腰。つまり左側に刀がでっぱります。 帯刀しながら右側通行ですれ違おうとすると、刀の鞘同士がぶつかってしまい 喧嘩の原因によくなっていたんだとか。


そこで、すれ違う時に無用の争いを避けるために左側通行が主流となり、 やがて車にもこの交通ルーツが引き継がれたと言われています。


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明治政府がイギリスを倣った?

日本と同様に左側通行を採用しているイギリス。 日本の鉄道の黎明期に、初めて鉄道を実用化したイギリスに倣い建設や交通法規が進められたという説も 有力だと言われています。


自動車が日本に入ってきたのは鉄道の整備の後。 そこで先にできた交通ルールに則りながら左側通行で整備が進んでいったようです。

イギリスが左側通行なのはナポレオンに関係!?

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ではなぜヨーロッパでイギリスだけが左側通行なのでしょう。 それには「吾輩の辞書に不可能の文字はない」の名言で知られる、あのナポレオンが関係しています。


実はヨーロッパでは、古代ローマより左側通行でした。 これには利き手が影響しています。人類の約90%は右利き。 右利きの場合、利き手が使いやすいように右側の空間が広くなるように位置をとるのが合理的で左側通行が主流でした。


ところが、フランス皇帝ナポレオンの出現でヨーロッパの交通ルールが変わります。 左利きのナポレオンは、戦闘になった時に右側から向かってくる敵を切り付けやすいよう 軍隊の通行を右側にするよう命令していきました。


そして、ナポレオンが征服地域を増やすのとともに、ヨーロッパ各国に右側通行が広がっていきました。 しかし、イギリスはナポレオンに征服されなかったため元々の左側通行が残ったと言われています。

右ハンドル?左ハンドル?

車のつくりは、対向車線とのすれ違いの安全性から
「右側通行=左ハンドル」
「左側通行=右ハンドル」
となっています。 日本で見る輸入車が左ハンドルなのは、右側通行の国メーカーで作られた車だからです。


一昔前は、「輸入車=左ハンドル」という強いイメージがありましたが、最近では交通安全性を考えて 右ハンドルの輸入車も需要が増えてきています。


このように、その国の交通ルールに合わせて車の形状も変化していますが、 日本では左ハンドルのバスを目にする機会だけはあまりありません。


というのも、バスはハンドル位置の規制はないのですが、左ハンドルの車種は乗降口が日本と反対側についているため そのままではバスとして日本で走行することができません。


一部、乗降口を両側に持っているなど特殊な車種だけ日本でのバスとしての走行を許されているそう。 左ハンドルのバス、とても貴重です。


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