ネットワーク上で支え合う医療現場
国際医療救援部医師 細川 浩さん(中央右)
看護係長(兼)感染管理認定看護師 東 陽子さん(右)
医療現場の最先端で活動してきたお二人にお話を伺いました。
「熊本地震の際の活動内容について教えてください。」
細川さん
普段は整形外科の医師ですが、地震の際には、院内災害対策本部における医療救護活動の調整や、被災地でエコノミー症候群とよばれるDVT(深部静脈血栓症)の予防啓発活動を行いました。
東さん
感染症を防ぐため、対策の実践や教育、巡回などが主な業務でした。例えば、一部の避難所では、余震からすぐに逃げるため土足で生活している所がありました。
土足での行き来で感染症を住環境に持ち込む危険性があったため、土足をやめるなどの提案するなどの活動を行いました。
「それぞれの活動における課題はありましたか?」
細川さん
阪神淡路大震災や東日本大震災での教訓が多いに活かされました。例えば、災害時派遣医療チーム(DMAT)やヘリ搬送システムの整理です。
そして、救護・支援者を取りまとめる災害コーディネーションなど、熊本県全体で総合的に管理を行った結果、効率よく進めることが出来ました。
ただ、このようなシステムはまだ他の救護団体に浸透していないので、熊本県をモデルケースに、ネットワークを通じて、他の団体に引き継いでいきたいです。
東さん
他の医療救援団体の感染対策チームにも来て頂きましたが、相互間での情報共有がうまく出来ませんでした。
県内外のチームを統括し、どこの避難所に行って欲しいなどの情報を1つにまとめ、共有出来る仕組みを作っていきたいです。