韓流大好き!

旬記事まとめ

防弾少年団“原爆Tシャツ”問題…発覚から謝罪まで

2018/11/16
防弾少年団“原爆Tシャツ”問題…発覚から謝罪まで

いまやアジアを超え世界的アイドルとなった防弾少年団のメンバーが、原爆投下を肯定するかのようなT シャツを着たとして物議を醸した件は、日韓を超えて世界中に波紋を広げた。問題の発覚から謝罪までを追った。



問題のTシャツ


防弾少年団“原爆Tシャツ”問題…発覚から謝罪まで

(c)AFPBBNews=ニュース1

事の発端は、防弾少年団のメンバー ジミンが着ていたTシャツ。そのデザインは、問題視されるに十分なものだった。「愛国心」という意味の英単語「Patriotism」、“光復節”(日本の統治からの解放日である1945年8月15日を記念とする日)を迎えて万歳の格好をとっている韓国人たちの姿、第二次世界大戦での原爆投下の際のきのこ雲、そして太極旗のイメージがプリントされていた。

防弾少年団は日本でも人気を集めているグループで、今年の紅白歌合戦の出場有力候補にも挙がっていただけに、SNSで取り上げられ始めると、日本の多くの大手メディアがそれに続いた。

韓国メディアの反応


このニュースに対し韓国側では、日本のマスコミを「嫌韓」「嫉妬」と批判する記事が目立った。一部では問題のTシャツ着用は軽率だとする声もあったが、問題意識を表明する記事はほぼ見られなかった。

STARTODAY
「韓国広報専門家のソ・ギョンドク教授は、『防弾少年団の一言が世界に影響を与えるということへの難癖であることは明らかだ。防弾少年団の影響力に嫉妬しているのだ』と発言」

TVREPORT
「ソ・ギョンドク教授は『日本が防弾少年団の番組出演を白紙にし、右翼媒体がこういった状況を取り上げるのは、それこそ“最悪の自滅”と見る』と発言」

OSEN
「日本の無慈悲な支配から抜け出した喜ばしい日を光復節と呼び、独立のために努力された独立闘士をたたえる韓国人の発言のどこが間違っているというのか」

倫理観の欠如が問題に


物議を醸したTシャツのブランド側は、「日本の植民地時代という長く暗い時期を超え、国を取り戻し明るい光を取り戻した日がまさに光復節だ。その韓国の光復を、Tシャツで表現した」、「反日感情や日本に対する報復の為にデザインしたわけではない」としているが、サイト上での商品説明から、同ブランドに強い反日意識があることが窺える。

また、今回のデザインだけではなく、防弾少年団は過去に、ナチスをモチーフとした衣装を好み、戦争を肯定するかのようなパフォーマンスを披露していたことが明るみになった。この事態を重く見た米ユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」は、防弾少年団に対し声明を発表。「日本人とナチス被害者に謝罪すべきだ」、「韓国や世界の若い世代に、偏見と不寛容さが『クール』であると特定させ、歴史から教訓を得る機会を失う」と指摘し、抗議を行った。

『Mステ』以降の番組出演がキャンセル


問題は波紋を広げ、11月9日に予定されていた防弾少年団の『ミュージックステーション』出演はキャンセルに。

翌日10日には「スポニチアネックス」が、「『ミュージックステーション』および年末の『紅白歌合戦』、『FNS歌謡祭』の出演がキャンセルになった」と報じた。

東京ドーム公演でジミンが発言


13日、防弾少年団はドームツアーの初日となる東京ドーム公演を行った。ライブの最後のメンバーのMCでは、“原爆Tシャツ”を着用したジミンが一連の騒動について、「世界の人々に心配をおかけした。申し訳ない」と涙ながらに発言した。

公演当日にはデモが起こるのではないかと憂慮の声も出たが、公演会場周辺では特にその動きは見られなかった。

公式謝罪へ


同日13日、防弾少年団の所属事務所Big Hitエンターテインメントは、公式ファンカフェやSNSなどを通じて下記の通りコメントを発表。

「原爆イメージが入った衣装の着用に関して一切の意図はなく、衣装自体が原爆被害者の方々を傷つける目的で製作されたものではないと確認した」

「それでも事前に十分なチェックをできず、当社のアーティストが着用することによって原爆被害者の方々を意図せず傷つけてしまった点はもちろん、不快な思いをさせてしまった点について、心よりお詫び申し上げる」

「グラビア撮影時、ナチスのモチーフが付いた帽子を着用したことについても、やはり一切の意図はなく、当日撮影に使用されたすべての衣装やアクセサリーは、該当報道機関から提供されたにも関わらず、事前に十分なチェックができていなかった。ナチスによって被害を被った方を意図せず傷つけてしまった点はもちろん、不快な思いをさせてしまった点について、心よりお詫び申し上げる」

「韓日原爆被害者協会の関係者に会い、現在提起されている問題に関し説明し、謝罪を進めている」

「アメリカのユダヤ人団体サイモン・ウィーゼンタール・センターにも謝罪の書簡を発送した」



世界で活躍していく上での倫理観の欠如が露呈してしまった今回の問題。多くの犠牲者が出た出来事を「知らなかった」と軽率に扱うことはできない。メンバーのRMがtwitterで発言したという「歴史を忘れた民族に未来はない」という言葉を今一度、事務所とメンバーはしっかりと噛みしめる必要があるだろう。


マイページに追加