はら：「M-1グランプリ2018」で決勝にいった時の話です。
その年の「M-1」は良い結果は残せなかったんですけど…。
その時、実家で暮らしていて、実家から「M-1」の決勝会場に行ったんですね。正直、当時、実家の家族と私の仲があまり良くなかったんですよ。
だから家族と暮らしていても、あまり会話がないみたいな関係性だったんです。応援もどちらかというとされていない状態の時で。
「M-1」の決勝の日って年末なので、家族はみんな、親戚の家に行ってしまっていて、家帰ったら一人なんです。
その日も、家帰ったら誰もおらず、とりあえず何かご飯を食べようと冷蔵庫開けたら、ホールのケーキが置いてあったんです。
しかも、その横に「食べてね」って紙が置いてあって。
今までこんなことされたことなかったので、感動して、ホールケーキが入った箱を開けて、そしたらさらにプレートが置いてあって、「おつかれさま」ってメッセージが書かれてたんです。
めっちゃ嬉しくて、「今までホントに冷たい態度とか取って申し訳なかったな」って思って。
改めてケーキを食べようと、ホールケーキを箱から全部引き出したら、奥の方だけ食べられてたんです。
川瀬：なんで？
はら：これ私が予想するに、たぶん家出るギリギリまで家族は「M-1」を見てて、「あ、もうこれ2本目ないな」って思った時に、ケーキ半分食べてから、親戚の家に行ったと思うんです。
それでめっちゃむなしくなって。
しかも、その時に部屋の電気がチカチカして切れたんですよ。
そのあと、お風呂に入ろうと思ったら、お風呂のお湯もなぜか出なくなっていて。
家帰ったあとの方が敗北感半端なかったっていう話なんですけど。
川瀬：なんで決勝2本目いけなかったら、半分ケーキ食べられんの？
全然意味が分からへんねんけど。
はら：たぶん「優勝した時に丸々一個ケーキ食べてね」っていう家族の意図だったと思うんですけど。
川瀬：わからんわ、そんなの。隠喩が過ぎるやろ。
はら：だって、奥だけ食べられてるのおかしいじゃん。
川瀬：それ、ガッツリ半分切られてたんちゃう？
はら：いや、これが3分の２くらいだったの。
川瀬：なんやそれ、気持ち悪いな。
はら：だから気持ち悪い食べられ方してたなーって話。

ちなみに、今はもう私は実家を出て、家族とは円満です。
川瀬：実家出た方が円満って、それ仲悪いやろ。