韓国北東部にある平昌は、首都ソウルから東に約125キロ。人気を博した韓国ドラマ「冬のソナタ」の撮影が行われた江原道(カンウォンド)に属する。日本の行政区分で言えば「郡」に相当する一地域で、緯度は日本の新潟県とほぼ同じ。1999年に冬季アジア大会の開催地となった。

 ジャガイモやソバの産地で、周囲には手つかずの自然が残り、夏は避暑地、冬はスキーリゾートとして韓国国内から多くの観光客が訪れる。ソウルからは高速バスで約3時間、17年末には仁川(インチョン)国際空港と会場地を2時間以内で結ぶ高速鉄道(KTX)も開通する予定だ。

 「アジアの冬季スポーツの興隆」を旗印に五輪開催をアピールしてきた平昌は過去2度の五輪招致レースに敗れ、3度目の挑戦で韓国初の冬季五輪招致に成功した。過去最多の15競技、102種目が行われる今回の五輪では、スキー、そり系などが平昌を中心とする山岳地区で実施され、フィギュアスケート、カーリング、アイスホッケーなど氷上競技は、同地区から約20キロ離れた日本海に面した都市、江陵(カンヌン)で行われる。開、閉会式は平昌地区に建設されるオリンピックスタジアム(3万5000人収容)で行われる。