肌コラム

Vol.03:どうしたらいいの?
ニキビの治し方

(07/30UP)

「あれ?ニキビ…!」と、ニキビをひとつでも発見した時のショックは、大変なもの。
かといって、ニキビくらい・・・と放置したり、自己処理していると、ドンドン症状が悪化。炎症がすすむと「アバタ」といわれる傷や色素沈着が残ることに。たかがニキビと考えるのは危険です。早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

ニキビ菌が悪さをすると、ニキビになる

ニキビは、毛穴にできる慢性炎症性の病気。思春期に多発するのですが、最近は20代以降の大人のニキビが増えてきています。 そもそもニキビは、皮脂分泌が盛んな状態で毛穴の角質が厚くなって、毛穴が詰まったところにニキビ菌等が増殖した状態です。ニキビの始まりは、白ニキビ。放置しておくと黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビへと悪化していきます。

白ニキビ

角栓が毛穴を塞ぎ、分泌過剰の皮脂が白く詰まった状態。触らず、塞がず、つぶさない早目のケアが重症化を防ぐ。

黒ニキビ

毛穴が塞がり、皮脂の先端が空気に触れて、酸化し黒く見える状態。

赤ニキビ

ニキビ菌が繁殖し、炎症を起こし赤く腫れ上がった状態。スキンケアに加え、正しい治療を!

重症ニキビ

ニキビ菌が繁殖して化膿した重症ニキビ。ニキビ痕(瘢痕)が残る可能性大なので、一国も早く病院へ!

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思春期ニキビと大人ニキビ原因がちがう

小学生から高校生位までを悩ませる思春期ニキビは、過剰な皮脂分泌が原因で、多くは遺伝的体質によるものが原因。ニキビができやすいのは、うぶ毛の多い部分・皮脂腺の活発な顔や身体の中心線に沿って・また骨の多い部分(額、小鼻を中心とした周辺、アゴ、背中、胸の正中線にそってできることが多い)にできやすいのが特徴です。
成人してからのニキビは大人ニキビ(アダルトニキビ)といわれ、皮脂以外に疲れ・睡眠不足・ストレスなどによるホルモンバランスの乱れが大きく影響しています。できる部位も、口のまわりに、アゴにといったように加齢とともに上から下に向かって移動します。
大人のニキビは①アゴにできる。②治りにくい。③乾燥肌にもできる。④10代の頃は、ニキビと無縁でもできる。というのも特徴です。

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ニキビができてしまったら、どうすればいい?

ニキビも吹き出物も「肌の炎症」。対処法の基本は「肌を清潔に保つこと」からはじまります。

1 ぬるま湯で鼻から洗う!

洗顔時に泡立てた泡を一番に置くのはどこでしょうか?
頬から洗う人が多いのですがNG。おでこから鼻筋にかけてのTゾーンから洗顔を始めます。何故なら、泡立て直後は、洗浄力が一番強い時だから、乾燥しやすい頬よりも、一番スッキリさせた鼻周りから洗うのがベスト。あごのライン、耳の後ろまで洗う気持ちで。すすぎは、洗う時以上にさらに注意して。すすぎ残しがないか、泡が残っていないか、鏡で確認しながら、洗顔3:すすぎ7の気持ちを心がけてください。
もうひとつは、すすぐ時の水の温度。水だと皮脂が溶け出せないし、熱いお湯だと水分不足の原因に。35度程度のぬるま湯で洗顔しましょう。

2 ビタミンCローションで水分補給

肌の調子は、水分と油分のバランスで決まりますが、ニキビができる時は、たいてい肌が水分不足を起こしています。
ビタミンCローションは皮脂の分泌をコントロールする作用があり、脂浮きやテカリ・ニキビを抑え、毛穴を引き締めます。また、ビタミンCには肌の弾力を作り出すコラーゲンの産生を助ける作用もあるので、ハリをアップしてニキビ跡の凹みを目立たなくしたり、ニキビ跡やくすみの元であるメラニンに働きかけて、角質をクリアにするなど、なかなかの働きモノです。化粧水には油分が入っていないので、気にせずにたっぷりと使うのがコツ。

3 ニキビに乾燥は大敵、乳液で保湿!

30歳過ぎた大人ニキビの方に多いのが「自称脂性肌」。肌の表面は油っぽいのに、肌の中がカラカラという場合で、“インナードライ肌”“隠れ乾燥肌”などと呼ばれています。肌表面に油分があるから「突っ張った・カサついた」という自覚がなく、脂が気になるからと洗い落とすばかりのお手入れは、悪循環のもと。肌が乾燥してくると、これ以上乾燥させないように、油分を出して防御しようとするのが肌の常、ますますニキビができやすくなってしまいます。
保湿はスキンケアにとって一番重要です。水分と皮脂のバランスを考えると、化粧水や乳液を一緒に使うようにした方がよいでしょう。

これも注意!ニキビを悪化させないポイント!
髪の毛が顔に触れる 手で触れる 誤ったスキンケア 不完全なクレンジング 甘いもの 暴飲暴食 紫外線にあたる 生理不順
化粧 洗顔が不十分 脂っこい物 香辛料 ストレス 睡眠不足 タバコ

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どうしたら治るの?

治療方法は、大きく2つに分けられます。1つは、保険診療による治療で、抗生剤や漢方薬の内服と外用の抗生剤です。従来は「ニキビが治ったら薬を中止して、しばらくするとまたニキビが出るので治療する。」の繰り返しでした。最近では、ニキビを元から治せる外用剤が発売され、ニキビ治療が画期的に進歩しました。
もうひとつは、もっと早く、もっとキレイを叶える自費診療による治療です。その代表は、日本皮膚科学会認定のケミカルピーリング。フルーツ酸を塗布することで、毛穴の詰まりをなくし、ニキビの炎症を抑え、肌を新しく生まれ変わらせていくという方法で、二キビ治療の画期的方法として積極的に行われています。
この他に、ニキビのできにくい肌をつくるイオン導入(ニキビ治療に有効な美肌成分をイオン化状態で肌に浸透させ、肌の再生を早める)。治りにくいニキビ対しては、レーザー照射を組合わせるなどの方法もあります。いずれにしても、皮膚科専門医のもとで受けることが大切です。

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自分自身で、ニキビを招いていることが意外に多い!!

睡眠不足が続いているかもしれない?

疲労を癒して、肌本来の機能を回復させる基本が睡眠。睡眠不足によりターンオーバーが乱れると、角質肥厚を招き、毛穴をふさいで大人ニキビの原因に。寝付きが悪くないでしょうか? 寝不足は即ニキビをつくるわけではないけれど、肌ダメージにつながってしまいます。最低でも6時間睡眠をとる、深夜2時までには寝るように。

油っこいものをたくさん食べたかもしれない?

油分を摂った分だけ皮脂が出るという単純な話ではないものの、過剰な油分はやはり皮脂の分泌に影響します。最近、揚げ物が増えてない? ケーキなどの甘いデザートを摂りすぎてない?

ストレスが溜まっているのかもしれない?

仕事や人間関係、季節の変化などさまざまな要因からくるストレスも、大人ニキビの原因に。「ストレスが溜まっている~! 」と自覚がある時はまだしも、無自覚のうちに少しずつ溜まっていくストレスが困りモノ。

ストレスが溜まっているのかもしれない?

無意識のうちに顔を触ってしまう癖があるとか、おでこや頬、アゴに毛先がかかるヘアスタイルだったり、使っているファンデーションのスポンジが汚れたままだったり…etc. 改めて自分の行動を振り返ってみると、自分自身でニキビを招いていることが意外に多いかもしれません。 特に、額やフェイスラインは、髪の毛先による刺激を受けやすいところ。ニキビができてしまったら、隠したい気持ちはわかるけれどニキビを隠すヘヤースタイルは逆効果。髪をすっきりまとめて刺激を与えないようにすべき。日頃からの癖や習慣を再チェックしましょう。

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ニキビを作らせない生活ポイント

肌に触れるものにご注意!!

タオルやベッドカバー・枕カバーはこまめに洗濯して清潔に。働きモノの手を洗う習慣も徹底しましょう。

つぶすのは厳禁!!

自己流でつぶす行為はニキビ跡や更なるトラブル肌の原因に。

メークでニキビを隠さない

ニキビがあると、ついメークで厚塗りしがち。それは、悪化の元凶!ニキビ肌には負担をかけないのが原則。比較的負担の少ないパウダータイプがベター。できるだけメークで覆っている時間を短くするためにも、家に帰ったらなるべく早く、確実に落とすが原則

油っこいものや甘いもの、刺激物・お酒は控えて野菜をたくさん摂る。

ビタミンA・C(イチゴ・ブロッコリー)・B2(鯖・ブリ・豚肉)・B6(イカ・タコ・いわし・大豆)・食物繊維を含む食べ物(しいたけ・牛蒡・ひじき・オカラ)

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監修:乃木田俊辰 新宿南口皮膚科 院長 医学博士 皮膚科専門医 美容皮膚科・レーザー指導専門医 東京医科大学 皮膚科兼任教授

「健康」と「美」は万人が求める究極の目標であり、人生を有意義に送る基本です。この原点を忘れずに、皮膚に関するトラブル、悩みに適切に対応できるように心掛けております。
当クリニックは、今までの皮膚科やエステとは違うオールマイティーな皮膚科です。 皆様がたの「My皮膚科」としてお役に立ちたい所存です。
URL:http://www.hifuka.com

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