ケアコラム

生理に関するチェック&ケア

(07/02UP)

女性の病気①子宮内膜症って?

●子宮内膜症ってどんな病気?
受精卵を育てるために子宮の内側を覆っている子宮内膜は、月経周期に伴って厚くなったり、はがれたり(月経)を繰り返しています。

子宮内膜症とは、子宮以外の卵巣や腹膜、子宮と直腸の間(ダグラス窩)などの場所に、子宮内膜と同様の組織が増殖し、はがれて出血が起きてしまう病気です。

子宮とは違って、これらの場所ではがれおちた組織は体外に排出されないため、たまって炎症を起こし、強烈な痛みを引き起こします。月経後にはいったん炎症はおさまるものの、月経のたびに痛みを繰り返し、癒着が進みます。

特に卵巣は子宮内膜症の起こりやすい場所のひとつで、たまった血液が古くなってどろどろの状態になることから「チョコレート嚢胞(のうほう)」とよばれます。

放置すると、癒着による不妊の原因、大きくなると捻転や破裂、まれに卵巣がんへと進む心配もあるので、年々ひどくなるような月経痛の場合には、早めに婦人科を受診してみましょう。

エストロゲンに左右される病気なので成熟期の女性に多く発症し、月経のある年代の10人に1人、約200万人が子宮内膜症に悩んでいると言われます。

また子宮内膜症は月経を繰り返しながら進行するため、月経の回数が多い人ほど病気が進行し、症状が重くなる可能性があります。つまり出産経験のない人の方がなりやすいと言えます。

治療法としては低用量ピルなどのホルモン剤で一時的に卵巣の働きを抑制して病気をコントロールする薬物療法や、病巣を摘出する手術療法があり、発症場所や症状・年齢・妊娠希望などにより治療方針が変わってきます。

発症から1~2年以内なら比較的治りやすいともいわれますので、いずれにしろひどい月経痛はがまんせず、早めに治療を受けましょう。


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