「子宮美人」をつくるコラム

黄体ホルモンの影響など
PMSの原因はさまざま

 生理の約1~2週間前から始まり、ココロとカラダのバランスを乱してしまうPMS(月経前症候群)。気分が沈んだり、イライラしたり、無気力になったり。また肌荒れやむくみなど、生理が近づくにつれて、心身にさまざまな不調を感じる人も多いようです。

 ルナルナコラボBOOKS『子宮美人のつくりかた』(主婦の友社刊)について皆さんから募集したアンケートでは、PMSの症状があらわれる人は「毎回ある」人で50.8%、「たまにある」人で33.5%でした。なんと全体の85%近くが、なんらかの形でPMSに悩まされていたのです!

 PMSの大きな要因とされるのが、排卵~生理までの間に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響です。女性ホルモンをつかさどっている脳下垂体は、ストレスに敏感な器官。無理なダイエットや、過度なスポーツ、生活習慣の乱れで子宮がかたまると、ホルモンバランスが崩れ、自分では抑えられないくらいのうつ状態になることも……。

 また、原因は明らかになってはいませんが、黄体ホルモン(プロゲステロン)が神経を鎮める脳内物質のGABA(ギャバ)や水分代謝に影響し、心身を不安定にするとされています。さらに、排卵後には卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が減ることで、幸せを感じる脳内ホルモンのセロトニンが急激に減少。イライラや不安感を引き起こす理由のひとつとも考えられているのです。

 そのほか、ストレスや疲労のほか、くよくよしがちな性格の人も症状が出やすい傾向に。これに加えて食生活の乱れによるビタミン・ミネラル不足も原因になると考えられます。このようにさまざまな要因がからみあって、PMSを引き起こしているのが実情のようです。

女性ホルモンの周期に合わせた
かしこい体調管理のヒミツ

 黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌される黄体期にココロとカラダの不調があらわれたときは、あれこれ思い悩むより、まずは「これはPMS(月経前症候群)のせい」と自覚すること。そのうえで、ココロもきちんとケアをしてあげることが大切です。

 前回の連載では、東洋医学でいう「腎」が疲れている人は冷えやすい状態にあるとお話したと思います。これに対して、今回は「肝」を元気にし、PMSのイライラや不安感をしずめる「扇のポーズ」をご紹介しましょう!つらいときは、ぜひ試してみてくださいね。

両足を左右に大きく開き、坐骨を安定させて座る。つま先は立てて、外側(体のうしろ側)に倒すのがポイント。さらに手を頭のうしろで組み、ひじを大きく開いて。

東洋医学でいうエネルギーの通り道「経絡」のうち、「肝経」が滞ると、怒りの感情となってあらわれます。肝経は足の内側を走るので、ここを伸ばすことで流れをスムーズに!

手を頭のうしろで組んだまま、上体を横に倒してカラダの側面を大きくストレッチ。左右両側にまず倒れてみてラクな方から行い、5呼吸キープしたら、反対側も同様に。

サイドを伸ばすことで「肝経」をはじめ、代謝をつかさどる「胆経」も効果的にストレッチ。また肝経は目にも関係が深い経絡なので、目線は上にくるひじのさらに遠くへ向けるよう意識してキープ。

監修者と書籍のご紹介

詳しい内容は『子宮美人のつくりかた』でチェックできます!
【著者】仁平美香(にへいみか)
【発行】主婦の友社

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