「子宮美人」をつくるコラム

昔の女性は持っていた
月経血をためて出す力

 昔の女性は、生理のときには経血を子宮にためておき、トイレに行くときに腹圧をかけて出していました。子宮がしなやかで健康な状態であれば、尿意をキープするのと同じように、経血も漏らさないようにコントロールできるようになるものなのです。

 けれど現代の女性は、生活習慣などの変化で子宮がこりかたまって、本来の力が退化している人が多いもの。すると生理のときも「垂れ流し」の状態になり、経血や老廃物がうまく排出しきれないことも……。

 月経血コントロールを身につけるには、まず『子宮美人ヨガ』の3ステップで子宮をしなやかに整え、たるんだ骨盤底筋群を効果的に鍛えてあげること。そのうえで「月経血コントロール」を練習すれば、子宮が本来あるべき健康な状態を取り戻していくことができます。これからご説明する方法を、ぜひ毎月の生理でトライしてみてくださいね!

トイレで下腹部に圧をかけ
「ためて出す」のがポイント

 「月経血コントロール」は、女性なら誰にでもそなわっている自然な力。練習すれば身につけられるので、あまり難しく考えず、以下の3つのポイントを意識してみましょう。

1 おなかに圧をかけて、出す感覚をつかむ

 生理中は、トイレでおなかに圧をかける練習を。おしっこを出すような感覚で膣口をゆるめ、下腹部に力を入れます。ただし、下腹部を無理に手で押してしまうと、子宮までかたくなってしまうので注意して。
 腹圧のかけ方が分からない人は、便をするときのように軽くいきんでみるのもいいでしょう。また、このような場合はまず、子宮をしなやかに整えるカラダづくりから始めることも必要です。『子宮美人のつくりかた』(主婦の友社刊)でご紹介するエクササイズやセルフケアなども、ぜひ並行しておこなってみてください。

2 時間を決めて、トイレで「出す」

 最初のうちはタイミングが分からないため、45分~1時間おきにトイレへ行って経血を出すと効果的。最初から上手にできなくてもかまわないので、とにかく意識することが大切です。
 けれど現代の女性は、長年「ナプキンに経血を垂れ流していい」と頭にインプットされ、体もそれに慣らされています。大切なのは、子宮をリラックスさせ、トイレに行ったら腹圧をかけて経血を出す感覚を身につけること。その意味でも、前回ご紹介した布ナプキンを併用するのがおすすめです。

3 会陰から体軸までをひきあげ、子宮に経血をためる

 トイレに行く合い間は膣口をしめ、子宮に経血をためることを意識してみましょう。膀胱におしっこをためるように、子宮に経血をためるのです。これにより、経血の出すタイミングがわかるようになることが目的です。
 また、膣口をしめるといっても、やみくもにしめあげるだけでは子宮までかたまってしまいます。会陰(肛門の5mm前)から体の軸を引き上げるような気持ちで行ってみてください。

 子宮がしなやかに整い、この「月経血コントロール」ができるようになれば、生理痛が軽減したり、生理が早く終わるようになる人も。できる範囲でOKなので、ぜひ生理のたびに試してみてくださいね。

監修者と書籍のご紹介

詳しい内容は『子宮美人のつくりかた』でチェックできます!
【著者】仁平美香(にへいみか)
【発行】主婦の友社

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